3/22 2002掲載

by Yoko

Lago Maggiore
    マッジョーレ湖の旅
 
北イタリアはミラノの北から北西にかけて、氷河によって形成された細長い湖が点在する
湖水地方がある。湖畔には美しいヴィッラの建つ、イタリア屈指のリゾート地。
 
コモ湖はその清らかな水を利用した染色や繊維産業でよく知られているところ。ご婦人方に
人気のエトロのショールも、ここで作られているはず。
 
 
アメリカの独立記念日の休みを利用した今回の旅は(2000.7.1〜5)これまで知らなかった
マッジョーレ湖へ行ってみることにした。リゾート気分でゆったりとしたかったので。

 
 
ボストンからニューヨークを経て、ミラノ・マルペンサ空港へ。
今回の旅のお供は「地球の歩き方・ミラノ、ヴェネツィアと湖水地方」そして他一名。
 
早朝のミラノ・マルペンサ空港到着。さて、ここからどうやって予約したホテルのある
マッジョ―レ湖畔ストレーザまで行ったものか・・・・・マルペンサ空港はミラノの町とストレ
ーザの中間辺りに位置している。地球の歩き方には、ミラノ中央駅からの電車の便しか記
されていない。トーマス・クックの時刻表によると、空港からストレーザまでバスがあるようだ
が、私が持っている時刻表は冬季のものなので、先ずはインフォメーションデスクで尋ねて
みることにした。
 
「ストレーザ行きのバスはありますか?」
「スィ。11時のがあるわよ。乗り場はそこを出たところにある○番よ。」
「グラッツィエ!」
バス乗り場の時刻表でチェック。確かに feriale 11:00 と書かれている。11:00迄あと
2時間半以上もある。しかしミラノ中央駅まで出て電車で向かうのも同じ位時間を費やし
そう。かつ荷物を持って移動するのも億劫なのでバス便を選択した。本当はタクシーが
よいのだけれど同行者によってこの案は却下される。
 
空港内のカフェや椅子で時間をつぶし、11:00よりも少し早めにバス乗り場へ。
隣のコモ湖行きのバス乗り場でも、母子らしき二人連れがバスを待っているところだった。
 
11時。バスは来ない。イタリアだもんね。定刻通りには来ないわよね。
ストレーザ行きのバス乗り場からは、空港へ入ってくるバスがよく見渡せる。バスの姿が
見える度に「あれじゃない?」「今度こそ!」と思うが、みな私たちの前を通り過ぎてしまう。
時はどんどん経っていく・・・・・遅いなぁ〜〜これだからラテン系は嫌なんだよねぇ―
時々、隣のバス乗り場の人と目が会うたびにお互い「来ないわねぇ〜遅いわねぇ〜」と
いった思いを込めて微笑みあう。
遅すぎるぅ―!途中で事故にでもあったのかしら・・・?イタリア人はいい加減だもんなぁ。
 
隣のコモ湖行きのバスもまだ来ない。同じく feriale 11:00 なんだけれど・・・・・
ferialeとは、てっきり日曜日のことだと思っていたのだが(この日は日曜日)ひょっとして
違うのかしら?
急いで「地球の歩き方」のページをめくる。巻末の時刻表の見方のページにありました、
ありましたぁ―! ferialeとは平日のみの運行だと! ヒェ―ッ!!!
「ねぇ―、ちょっとちょっと! あなたスペイン語が少しできるんでしょう。だったらスペイン語
とイタリア語は親戚みたいなものなんだから、ferialeの意味に気付いてたってよさそうなもの
じゃない? どうして判んなかったのよ―! だから初めからタクシー行ってればよかったの
にぃ―」と同行者に詰め寄る私。
                ・ ・ ・ ・ ・ 中略 ・ ・ ・ ・ ・
 
結局、タクシーで向かうことに。コモ湖行きのバス乗り場の人にも「今日は日曜日で、バスは
来ませんよ。」と教えてあげた。インフォメーションに確かめに行ったようだが、取り合って
くれなかったようで憤慨して戻って来ていた。インフォメーションの人も、朝の係りの女性とは
代わっていた。文句を言っても、今更詮無いこと・・・・・もう12時になっちゃったよ〜!
教訓: イタリアではインフォメーションデスクの人さえも疑ってかかれ!
気を取り直して、タクシーでストレーザへ向かうことにいたしましょう!
 
先ずは、大体の料金の確認をしてから車に乗り込む。いざ出発。 
このタクシーの運転手の運転の荒いことといったら。飛ばすこと飛ばすこと。高速道路の料金
所では観光バスとぶつかりかける。気をつけてよねぇ―。私たちの旅は、まだ始まったばかり
なんだから。
右の眼下に、ときどきマッジョーレ湖が見え隠れする道をひたすら走ること一時間。
やっとホテルに到着。あぁ〜〜疲れたぁ〜。運転が乱暴なんで車の中で腹筋や足のいい運動
になりました。このタクシー、帰りは空で走るのかしら?またぶっ飛ばして!
 
Grand hotel des iles Borromees チェックイン後は、昼食も兼ねて散策へ。
ここマッジョ―レ湖には、いくつかの島が浮かんでいる。ベッラマードレぺスカトーリを含
む5つの島々からなるボッロメオ諸島へは、ストレーザから遊覧船が出ている。ストレーザは
国際的な保養地とか。湖畔には洒落たブティックや雑貨の店が並ぶ、こじんまりとした町である。

 
 
では今日は、ベッラ島へ行ってみることにしましょう。船着き場で切符を買って・・・・・
「Isola Bella!イソラ ベッラァ―!ベッラ行きの船が出るよぅ〜 お客さんは急いで
おくれ〜〜」
あら、急がなくっちゃ! さあ、早く早く! 船に乗り込みましょう。

 

船から見た私たちの宿泊ホテル。
まるでお城のようでしょう?湖側の高いお部屋は一泊千ドル以上もするそうだが、我々の
部屋は裏側で約四分の一のお値段。けれども緑の芝の斜面やプールが見えたりと、裏側
でも全く問題なしのロケーションであった。調度品もイタリア家具で素敵。バスルームの備品
のパッケージがエトロのペイズリ―柄でオッシャレッ!
「ねえ、ねえエトロよぉ〜」とはしゃぐ私に対して 「中身はただの石鹸でしょ?」とつれない同
行者であった。

 
 
向こうに見えるのがボッロメオ諸島で一番大きく、その名のとおり美しいベッラ島
ベッラとはイタリア語で美しいという意味だそう。ストレーザからは5分あまりで着く。
 
 
 
だんだんと近づいて来た。ボート遊びに興じる人々も見受けられる。
ベッラ島は、17世紀に建てられたボッロメオ宮殿と美しい庭園とで占められている。
ボッロメオとはミラノの貴族で、12世紀以来ボッロメオ家が領有していたのがベッラ島を始めと
する5つの島々である。
この宮殿の中には、ナポレオンが泊まった部屋やムッソリーニが会談に利用した部屋がある。
では、庭園へ入ってみましょう。

 
彫刻や噴水で飾られた10段の階段上に広がる、イタリア式のバロック庭園
最上段には、ボッロメオ家の紋章の白い一角獣が立っている。
 
 
 
 
庭園で放し飼いにされている白い孔雀。
優雅な島であるが、それを一層強く感じるのは、湖上から眺めたとき。水に浮かぶ宮殿。
まるでヴェネツィアを思い出させるようなその姿に感動した。
 
マッジョ―レ湖やストレーザについての詳しいことは、下記を参考になさって下さい。
 
二日目はマードレ島へ。(所要時間30分)
船はぺスカトーリ島を経由していく。

 
 
ぺスカトーリ島の湖畔には、レストランやホテルが並んでいる。かつては、その名の通り漁師
(Pescatoriとは漁師の意味)の住む家々が並んだ島だったそうである。
 




 
 
ストレーザから船で30分のところに浮かぶマードレ島。南国の花々や宮殿が美しい島である
が鳥も多く飼われており、鳥嫌いの私には耐えられない島だったんである。
来るんじゃなかった。
「早く行こうよ―」という私の声を尻目に、鳥さんの写真を撮りまくる同行者であった。イケズ!
 
ベッラ、マードレ何れも長さが300メートル、幅200メートル程の小さな島であり、ひと通り見学す
るのに一時間余りあれば充分なくらい。島の中では花や鳥が南国情緒を醸し出しているが、
湖上から見る島々は、小糠雨降る日だったこともあり雨に煙ってしっとりとしていた。
 
ストレーザに戻って湖畔の遊歩道を散策。少し枯れかけた紫陽花が・・・・・シーボルトのお蔭で
海外の至るところで紫陽花を見ることができて嬉しい。
湖から少し離れて、路地の中へ入ってみましょうか。ちょっと洒落た小物(パーティ用バッグや
ショールetc.)の店やブティックがあり、さすがに高級リゾート地だけあって一味違う。
 
 
アンティークショップで買ったミニチュアの靴(アンティークではありません)
舞踏会へ行きたくなってしまうような素敵な靴でしょう?!
 
ホテルに戻ると、何か会議でもあるのかスーツをビシッと着こなした男性グループがそこ
かしこに。ちょっと強面の人もいて、マフィアかと思った。
 
夕食はホテルでとることに致しましょう。お料理は洗練されていて美味しい。が、それ以上に
楽しめるのがまわりのお客さんの服装。高級ホテルだけあってゲストも思い思いに着飾って
ディナーに現れる。玄関前に横付けされる車はメルセデスが多いし、こういうところでは人物
観察も面白いものですね。おのぼりさんよろしく、あたりをキョロキョロの私なんである。
 
イタリアへ到着して三日目の今日は、いよいよストレーザともお別れ。
電車でミラノ中央駅へ約一時間半の旅。
ミラノで半日、時間をとった目的は「靴を買うこと!」 約10年前、母と行ったローマで旅の記念
にと、ふたりでお揃いのローファーを買った。タニノ・クリスチーで。
この靴の履きやすかったことといったら・・・・・甲の締め付け加減がほどよく、私は底を2度も張
り替え、踵の先リフトも何度も替えて履き続けてきた。日本にも銀座に支店があり、デパートにも
入っていたりするが、とても高くて手がでない。ニューヨーク支店は日本ほどではないが、やはり
躊躇するお値段だった。折角ミラノに来たんだから、絶対買って帰るぞ―!
 
ドゥオーモ近くのホテルにチェックイン後は、徒歩でモンテ・ナポレオ―ネ通りへ。
タニノ・クリスチーでは丁度お昼休みが終わったところ。私も母もサイズは34,5とかなり小さめなの
で探すのが難しいのだが、何とか気に入ったデザインを見つけ買うことができた。母のも含めて!
お値段も為替レートの関係で、円に直すと10年前よりも随分お安くなっていた。お買い得でした。
ここの靴は絶対にお奨めです。イタリアでは他にローマ、フィレンツェ、フランスのパリにも支店が
あるはず。
 
 
一旦ホテルへ戻った後は、ドゥオーモ傍のデパートへ行ってみることにする。デパートやマー
ケットへ行くと、地元の人の生活が垣間見れて面白いものだ。
台所用品売り場へ。 「きゃ―あ、すてきぃ―!」 イタリア製品って、なんて色が美しくてデザ
インもシャープで素敵なんでしょう!「おぉ―、猫のティータオルがあるぅ〜〜ランチョンマット
もぉ―!」 残念なことに閉店間際で、思う存分見られなかった。
 
イタリアはおいしい!そして、北イタリアで見かけるイタリア男性はダンディでカッコイイ!
これが南になると、男性はちょっと違うかな?
私にとってのイタリアは、とても楽しみの多い国である。
 
翌朝早く、ミラノの町を後にマルペンサ空港へとバスで向かう。空港が近づいて来ましたよぅ〜。
3日前に、今か今かと待っていたバスが通ってくるはずだったあの道を、きょう私たちは走って
いるのだ。はぁ〜〜感無量であった。
帰路は、またニューヨークで乗り換えてボストンへ。ボストンからミラノまで直行便もあるのだが
高くつくんですねぇ―これが。少しでも旅費を安く上げるためには、乗り換えも止む得ません。
それでは、ミラノよマッジョ―レ湖よ。アリヴェデルチ、さようなら!
 
 
2年近く前の旅行のはなしでしたが、マッジョ―レ湖はあまり知られていないようなので、ちょっと
ご紹介してみたくなり書きました。ミラノから日帰りも可能です。但し、島の見学は3月下旬から
10月下旬までなので、旅行シーズンは夏ということになるのでしょうか。
私はまだインターネットを利用していないときだったので、手探りの旅となりましたが、皆様は
下調べを怠りなく、決して空港でロスタイムをお作りになりませんように。