27 May 2013

古い話ですがレポートにしましたので掲載をよろしくお願いします。

思い出の登山  乗鞍岳

 

                 川島道子

 

 

四十代半ばから始めて七十代後半まで続けた私の登山歴のほとんどが2000m未満でしたが、

唯一3000mを超える山の頂上に立ったのが乗鞍岳でした。古い話ですが、その思い出をここに

綴らせていただきます。

 

2000年9月24日夕方、義弟夫婦と門司からフエリーで出発して翌朝神戸港に着き、

ハイウエイーを北上してまず世界遺産の白川郷につきました。

 

 

 

 

写真や絵葉書などでお馴染みの合掌つくりの家々が、刈り入れの終わった田んぼに点在する

たたずまいには、なんともいえない心の安らぎを受け、合掌つくりの本場にやっときたという感銘をうけました。

 

 

 

 

合掌つくりの家での民宿の翌朝、展望台から眺めた風景に、厳しい自然の中で寄り添って暮らす白川郷の

人々に思いを馳せ、日本の原風景を見る思いでした。

 

 

 

 

白川郷の後は高山経由で乗鞍スカイラインを一路乗鞍岳を目指しました。あいにくのガスで周りの眺めは期待

できす、スカイラインの閉鎖ぎりぎりに滑り込むように中継地点の畳平(2704m)に着きました。

 

現在は環境問題などでマイカーの乗り入れが禁止されていますが、当時はマイカーの通行が自由でした。

 

 

 

 

北アルプスの乗鞍岳は主峰の剣ケ峰は3026mですが、実際に登るのは畳平からですので約350m位です。

畳平で一泊して9月27日頂上を目指して出発。前夜からの冷え込みもあって寒さが厳しく、防寒は怠りません。

背後の山は恵比寿岳(2820m)。

 

 

 

 

登りはじめて振り返ると出発地点の畳平が見えてきました。右側の池は火口湖の鶴ケ池。

 

 

 

 

池のそばは植物が寒さで氷の花になっています。

 

 

 

 

ガスが一瞬切れた時に頂上部が見えました。乗鞍岳は剣ケ峰を主峰とする23の山々の総称で、

日本百名山になっています。

 

 

 

 

寒さに震えながらやっと頂上につきました。凍りついた大小の岩を滑らないように必死でたどり着いた

乗鞍岳の頂上は、強風と寒さで感激というよりは疲労感と安堵感で座り込んでしまいました。

 

 

 

 

とにもかくにも生まれてはじめて北アルプスの3026mの頂上に立ったことは、そのときは実感が

ありませんでしたが、時間がたつにつれて感動が胸に湧いてきました。ガスなどで眺望は望め

ませんでしたが、その感動は今も消えることがありません。

 

 

 

 

乗鞍岳下山後は平湯温泉に一泊して翌日は上高地に向かいました。

 

 

 

 

おなじみの河童橋の上から記念撮影。秋の変りやすい天気で穂高連峰は見えたり見えなかったり

でした。

 

 

 

 

明神池まで歩き、昼食をとりました。

 

 

 

 

3000mを超える穂高連峰をこれだけ近くから見えるのには感激します。見飽きることが無く

何度でも訪れたいと思いました。

 

 

 

 

去りがたい上高地を後にして次の目的地白馬の八方尾根に向けて出発。白馬村のペンションに

一泊して9月30日の早朝八方アルペンラインで八方池を目指します。

 

 

 

ロープウエイで標高770mの山麓から一気に標高差1060mを登り、ゴンドラとリフトを乗り継いで

1830mの終点、八方池山荘に着きました。

 

 

 

 

リフトが登るにつれて北アルプスの山々が見えはじめ、五竜岳も見えてきました。

 

 

 

 

八方アルペンルートの終点八方池山荘から標高2060mの八方池までの2・5kmは、

木道、階段で整備されたトレッキングルートがあり、第一、第二、第三のケルンをたどり

登っていきました。

 

標高2060mの高所にある八方池は、雪が押し流した土砂が堆積して出来た池で、水面には

白馬連峰の山々が映しだされるときもあるようでした。

 

 

 

 

まわりは一望のもとに白馬連峰が見渡せ、その雄大な光景に感激しました。

 

 

 

 

中でも第三ケルンから眺めた不帰ノ嶮(かえらずのけん)は、名前は知っていましたが実際に

見るのは初めてでその威容に圧倒されました。怖いもの見たさでいつまでも眺めていました。

 

 

 

 

写真の右端に見えるのが標高2032mの白馬岳(しろうまだけ)で日本百名山に指定されています。

このあたりの山々の総称は白馬連峰(はくばれんぽう)と言い、名前が使い分けられています。

 

 

 

 

2080mの第三ケルンからは眼下には八方池が見え、前方には不帰ノ嶮が眺められて

いつまでもその場所から離れがたい思いでした。

 

 

 

八方尾根からの帰りは、新潟の直江津に出て、直江津港から

九越フェリーで福岡に帰りました。今はもうありませんが24時間かけての

船旅は、波静かで一週間の長旅の疲れを癒すことができました。

 

今回のドライブ旅行は出発から帰宅まで義弟一人の運転でした。道中は

登山だけでなく道々の私たちの道草ショッピングにも付き合ってくださり、

私たちは旅の楽しさを満喫できて感謝しております。キセル登山とは言え、

3000mの頂上に立てた事は生涯の思い出となりました。

 

このレポートが実現しましたのは義弟の克明な記録があればこそでした。

明さん、あの忘れられない旅が再現できまして有難うございました。