18 Aug. 2011

素床独恋 2011−C

by KODAMA

 

(M子さんからのお便り)

先日、幼稚園児の姪がため息交じりでいいました。

「あぁ〜恋がしたいわ〜、でもいい男がいないのよね」

     いい男 いたら教えて おばちゃんに

 

 

 

(「海」のママからのお便り)

親戚一同が集まった法事の席で、4歳になったばかりの甥が昆虫図鑑を広げて説明をはじめた。
課長昇進したてで、ヒタイも相当広くなった従兄弟も隣で聞いていた。
「これがねぇ・・・もんちろちょう・・でねぇ。
 この大きなのはねぇ・・・ はげかちょう・・・って言うんだよ〜。」

あげはちょう・・の間違いと気がついたけど、従兄弟の手前、聞こえないふりをした。
皆、声を殺して笑っているようだった。

 

        ハゲ課長  昇格したら ツル部長

 

 



(船越銀鱗さんからのお便り)
嬉しい報告です。
週刊文春5月GW特大号の「川柳〇らり〇らり」の特選句に選ばれました。
一度でも佳作に選ばれたらいいなと思っていました。特選句は自分でも驚きです。
  お題「学校」


     学び舎の 跡地で校歌 口ずさむ 

 

 

 

(W杯の金)

なでしこジャパンが、一途で健気な精神力と技でW杯の金をとった。
実は、あのパワーとスピードのアメリカに勝てるとは思わなかったし、途中でもう
駄目だと誰もが思ったであろう。

     なでしこに 僕のでよければ 金あげたい 

でも、実力で金をとったので、差し出さずに済んだ。返す返す、おめでたい!

 

 

(3メタボ)

遠くから、どこかのおばさんが何故か駆け足でやってきた。
たっぽんたっぽんとお腹が三つ並んでゆれているように見えてビックリした。

 

     おっぱいと おなか揺れて 元熟女

 

 

 

(人は生まれ変わる)

臨死体験や超常現象について沢山の本を出しているF氏の口絵の顔写真をみると、なるほど・・と思う。

 

前世は ねずみ男と 顔が告げ 

 

 

 

 

(夕さんの話)

日経新聞にも歴史研究家(主に近藤勇)と紹介されている夕さんは、オネエ言葉で話すが、
いつも黒っぽい服をきていてなかなかカッコいい。

「中学のとき、柔道部の先輩から練習中に、あそこをギュッと握られて、アッ快感と感じてしまった。
それからこの道に入ったのよ」という。

 

遺伝子的にはどうか?と聞くと、

「知らないわよ。子孫は途切れちゃうんだから・・・」 
        
     ギュッでアッ 突然変異の ホモ家系

 

 

 

(見つめる目)

見まいと思うほどに目がそちらにいく。つぶらな目に見つめ返され・・きもい!

浅草から乗った電車の中で、斜め前の席の女性?と目があってしまった。
黒々とした・・・安物のカツラ。
すっぴんの顔を覆い隠す・・・大マスク。

白いコートの下の・・・場違いなフレアースカート。
組んだ足の・・・毛がへばり付いたストッキング。
大きな指輪をした・・・私よりごつい手。

 

なんで、私を見つめるんだよ。

 

     女装癖 うつされそうな おやじの目



 

(鳩が最悪)

酒を飲んだ席であったが、産総研のK形教授とぴたり意見が一致した。

誰もが嫌気がさして・・・いいかげんにしろと言いたい最悪の記事ばかりだ。

 

新聞を 読む気にならぬ 震災後

ダメージは 震災・原発より ダメ政治

元凶は 鳩の内輪の もめ鉄砲

 

 

 

(整形外科病院)

「イッちゃってるね。完璧だ・・・」と院長がいう。

 

40肩  完璧になって 60肩

両手を前で組んで、頭の後ろにもって行き、肘をグイッと広げれば簡単に治るという。
(イテテ・・・できない!)
「私が開発した治療法だ。死ぬほど痛いがこれを一日数回やれば、2,3週間で治る」
(痛いのは、よくないのではないか?)
「間接の周りの膜が縮まっているから、伸ばせば治る。痛みは伸ばすときの痛みだから、
いくら痛くてもいいのだ。あはは!あとは理学療法士と相談してやりなさい」


理学療法士は、タレント優香に似た若い女性だった。院長の言葉を伝えると、
「あ、無理は駄目です。痛いともっと痛くなって治らなくなります。ゆっくりやりましょう」という。

でも、もう・・・・3ヶ月通っているのに全く改善しない。

        処方箋 いろいろあっても 治らない

 

 

 

病院のリハビリルームには沢山のお年寄りが来ている。毎日来ているおばあちゃんがいる。

「あたしゃ、30年この方マスク一つしたことがない。病気には縁がないんだよ」

「親も姉妹も友達もみ〜んな亡くなっちゃったよ。ひとりぼっちだ。わたしも早くあっちに行きたいよ」

相槌をうったりすると、話しが続く。
歳は87歳だ。野菜が大好きで、朝は根昆布入り納豆を欠かさない・・・
これが長生きの秘訣だと・・・大きな声なので何回も聞かされた。


そのおばあちゃんが、あるとき隣に座った女性の一言でピタッと黙ってしまった。
「まだ、若いじゃない。あたしゃ92だよ・・・」

そのときおばあちゃんの悔しそうな顔!

 

     ばあ様は 長生き自慢で 死にたがり

 




(幽体離脱)
毎日、朝のコーヒー作りは私の役だ。
豆をゴリゴリ挽いて・・・・ツレの分と2杯作る。
でも今朝は飲もうとすると4杯のコーヒーカップが並んでいた。

こんなことは初めてだ。記憶が飛ぶのは日常茶飯事だが、2度入れてしまって、
その意識が全くないのは初めてだ。

最近読んだ「チベット死者の書」の影響で、幽体離脱したに違いないと思った。ショックだった。

     また一歩 神様に近づく ボケ現象





(一茶ほいさっさ)

足立区に、小林一茶に縁の古寺(炎天寺)があると聞いて、ツレと出かけた。
一茶の句は代表作しか知らないが、俳句というより川柳に近いので親近感がある。


     我と来て遊べや親のない雀 
     名月を取ってくれろとなく子哉
     やせ蛙 負けるな一茶 ここにあり

めでたさも 中ぐらいなら おらが春

一茶の碑の横に、彼の略歴がでていた。
3歳で母、39歳で父と死別、丁稚奉公、継母との確執、高齢での結婚、
妻や子との死別、再婚、離婚、再婚・・私が「なかなか、大変な人生だったんだなぁ」
などとのんびりしたことをいっていると、ツレはさっさと寺の門を出て行ってしまった。

50歳過ぎてから三度も、しかも随分年下の若い女性と結婚したことがわかって、ツレの逆鱗に触れたようだ。
まぁ、俳句や川柳を作る男には・・・いろいろあらぁな、ということか?

わたしも頑張ろう・・・。

 

     老いてなお 苦難の一茶に 名句あり

 

 

 

(OB会)
北九州八幡で行われた「白石課長(86歳)を囲む経理課OB会」に出た。
東京からも7人ほど出席し、40人ほど集まっていた。

「新日〇に入社した時、配属先の課長だった白石さんからご指導いただき、
仕事の厳しさや面白さを教えていただきました。

なんとか無事にここまで会社生活を続けることができたのも、白石さんのお陰と
心より感謝申し上げます。ありがとうございました」  

というような挨拶をした。
挨拶終わって、白石さんにビールを注ぎに行くと、じっと私の顔を見て、

「ところで、君は誰だったかな。声に聞き覚えはあるような気がするが・・・」

わが恩師 君は誰かと われに問う



 

(職業)

ニチリョクのテラテラ社長さんは、私の小咄川柳を会報(全国紙)に採用してくださり、原稿料を送ってくださった。

ありがたいことで、これからは「文筆家」を名乗ることができると、ツレに言った。

ツレは、ぷっと吹き出して言った。

 

「それなら私は投資家よね」

「金なんかないじゃないか」

「宝くじ!」

 

六月末で相談役を引くウマさんも、今後職業欄になんと書くか悩んでいた。
無職・住所不定・・・・・とは書きにくいなぁ、ということで、いろいろ検討して、
「おれは、鑑賞用植物評論家にする」という。園芸評論家ですか?と問うと、

「チガウ、特定の植物に凝っているだけ」といって、

「こだ〇はエッセイストがいいのではないか、本を出してるし・・・」

という。非常に安易な検討結果であった。


ある友人から、会社の財務顧問になってくれないか、という話をもらっている。
別の友人は、事業化していないが会社を設立した。CEO(C)でも何でも名乗っていいよ。

でも、社長のおれも・・お前も無給だ、という。

ある友人は、「ミュージシャンでしょう!カッコイイっすよ。稼げないのは同じだし」という。

 

        収入は ほとんどなくて 文筆家

                                      了