04 Jul. 2013


江戸東京博物館へ行きました  その1

T.H.

江戸絵画を収集したアメリカの「ファインバーグ コレクション展」が好評と聞き
両国の「江戸東京博物館」へ初めて行ってみました。



総武線両国駅からも見える7階建の「江戸東京博物館」です。 
隣の大相撲両国国技館よりも広く、建物を支える柱は4階建。
工費600億とか!「下駄のよう」との声もあるそうですが、
地震には大丈夫なんでしょうか・・・?。  参考画像



アメリカ・メリーランド州に住むファインバーグ夫妻は
1970年から江戸絵画の収集を始め
一代でこのコレクションを築いたそうです。

「オールスター百花繚乱」とポスターにもある通り、
江戸時代の民間画派を網羅した充実の内容に加え、良好な保存状態、
そしてどれも魅力的で、古色蒼然とした感じが全くせず、
楽しみながら堪能しました。
(以下参考画像で主なものを載せています。)


《琳派》

俵屋宗達 「虎図」17世紀
会場入口すぐに、琳派創始の宗達の水墨画が掲げてありました。
虎の表情と柔らかな毛の表現が独特でした。



酒井抱一 「十二ヶ月花鳥図」19世紀
一月から十二月までの各月を、花鳥の取り合わせて描いたものが
十二幅、ずらっと並んでいます。壮観です。



そして右は酒井抱一が若い頃描いた「遊女立姿図」です。
左は師匠だった歌川豊春「遊女と禿図」。
抱一は浮世絵を描かせても素晴らしかったのですね




 鈴木其一 「群鶴図屏風」19世紀
金地の背景や水紋などは、本家本元の尾形光琳の画法を踏襲していますが
鶴の配置に自由な工夫が見られるそうです。

光琳の群鶴図の作品は現在ワシントンのフリーア美術館にあるそうです。
参考資料として画像を載せてみました。(今回の展示ではありません)


尾形光琳 群鶴図屏風」スミソニアン・フリーア美術館 参考資料
しかし較べてみるとこちらのほうがずっと斬新にみえますね。
やはり別格なのでしょうか。 



《文人画》


池大雅 「孟嘉落帽・東坡載笠図屏風」18世紀 
中国から取り入れた文人画を、日本的なものに大成しました。



与謝蕪村「寒林山水図屏風」18世紀
山水画の鑑賞法はよくわからないのですが、
中国的な細密ないかめしさとは異なり、何かのびやかな和風の趣き?を感じました。




谷文晁「秋夜名月図」1817年
「文化14年の仲秋の良夜、隅田川に遊んだ時、
清かな月の光が昼日中のようであり、
目にした景観はまさしくこのようであった。」
と右上に書かれている?そうです。
秋草に詩情があふれています。



《円山四条派》


円山応挙 「孔雀牡丹図」1768年
写実性と装飾性を兼ね備えた画風。豪奢を好む人々の需要にも応えました。


《奇想派》


伊藤若冲「松図」1796年 
異端とも言える、意表をつく大胆な構図や、激しい筆致に若冲特有の強い個性を感じます。




曾我蕭白「宇治川合戦図屏風」18世紀
大胆な動き、誇張された武将の表情に二人の心理状態までもが表現されているそうです・・・。


《浮世絵》


菱川師宣 「吉原風俗図」17世紀
江戸初期の風俗画はおっとりと上品です。
見入ってしまいます。




「源頼政の鵺退治図」 (葛飾北斎)1847年
平家物語を題材にした最晩年の作品です。
最後まで衰えなかったといわれる北斎の気迫を感じました。

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このほかにも名品が数多く出され90点を超す展示でしたが、
狩野派や土佐派等、保守的な作品は含まれず、
民間の絵師達による江戸期の絵画の発展というものを
あらためて認識させられました。
外国人の目から見た、日本画の多様な美しさというのは
我々にとっても普遍性をもって訴えかけてくるものがありました。
またどれも上品で端正、ファインバーグ夫妻の趣味の良さ(財力にも)感心しました。

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さて、ゆっくり観るうちもう夕方、
でもこの日は土曜日で閉館は7時半まで延長とあって
残り時間を食事と常設展の見学にあてました。


7階のミュージアムカフェに行きました。
人気NO1メニューのお弁当。1500円。
なかなかヘルシーでした。