22 Jul. 2010

駆け足のヴァティカン美術館見学記
       (付)ボルゲーゼ美術館・・・・・・・ミュンヘン大好き v. K.



駆け足と言ったのは、人混みの中をガイドさんについて、予備知識不足のまま通
り抜けたからです。



ヴァティカン美術館はヴァティカン博物館とも言われます。イタリア語でも英語でも
複数形で表記されます。それはこの美術館がキリスト教芸術だけでなく、異教徒
であるエジプトやエトルリア(太古のイタリア半島住民)、古代ギリシア、ローマの出
土品、芸術品を収蔵しているからです。




ヴァティカン美術館へ入館するのに最近は1時間待ち、どうかすると2時間待ちは
当たり前のようです。フィレンツェのウフィツェ美術館も同様な盛況です。今回は以
下の写真に紹介するところを見ましたが、気がつくとかの有名なラオコーン像は見
ませんでした。ルネサンス絵画の宝庫「ピナコテカ」も気がつくと何故か行ってませ
ん。それでも午前中たっぷりかかりました。









中心となるキリスト教美術はルネサンス期の絵画はその一部で、タペストリー、地
図、フレスコ画などで見る者を圧倒せんばかりに飾り立てた長い廊下、フレスコ画
で天井も壁も描き覆われた嘗ての教皇達の居室、そしてかの有名なシスティーナ
礼拝堂などから構成されています。




下半身がサザエの肝のようになった人間が左右対称にいくつも描いてあります。こ
れが奇怪、醜悪を意味する「グロテスク」の語源です。ルネサンス時代に流行した
壁や柱の装飾様式ですが、起源はローマ時代にあるそうです。




このグロテスク装飾で有名なのはヴァティカン宮殿中にある「ラファエロのロッジア」で
すが、残念ながら見学することは出来ません。見たいときはロシアのサンクト・ペテ
ルブルクに行き、エルミタージュ美術館に行くと精巧なラファエロのロッジア(廊下)
全体の複製が見られます。




エカテリーナ女帝の命を受けた修道士達がヴァティカンに赴き、文字どおり絹布に
壁の絵を複写してロシアに持ち帰ったものです。エルミタージュに行くと、「当館唯
一の偽物」と銘打って紹介しています。




圧倒される芸術作品の数々。消化不足で未整理です。














ラファエロのアテネの学堂はどなたもご存じでしょう。しかし正直な話、ここにあると
は知りませんでした。「うわ、すごい。本物だぁ!」






 システィーナ礼拝堂はミケランジェロが一人で描いた、「創世記」物語を中心と
する大天井画群と、やはりミケランジェロが後年描いた大祭壇画「最後の審判」
で、あまりにも有名です。残念ながら堂内は写真撮影禁止でした。



システィーナ礼拝堂はローマ教皇を選出するコンクラーベが行われるところでもあり
ます。日本語の「根比べ」と余りにもよく発音と想像する光景が一致しますが、ラ
テン語で「鍵のかかった」という意味です。教皇選挙の間礼拝堂入り口に鍵を掛け
、外部との連絡を遮断することから来ています。con=with clave=key。


美術館を出ると見学路はサン・ピエトロ大聖堂に繋がります。世界中の教会のう
ち、これが一番奥行きが長いんだそうです。中央廊床に「パリのノートル・ダム寺院
はここまで」「モントリール大聖堂はここまで」とラインが描いてあります。子供っぽく
て微笑ましくなります。




ミケランジェロ24歳時の作品 ピエタ。これもここにあったのかと儲けものをした気
持ちになりました。防弾ガラスの向こうにあります。




大聖堂を一周してサン・ピエトロ広場に出て振り返ると、イタリアン・バロックのサン
・ピエトロ大聖堂ファサードが威容を誇り、その右手の建物にはローマ教皇が民衆
に向かって手を振る窓があります。




ミケランジェロの説はどうも本当ではないとのことです。




[ボルゲーゼ美術館]

ボルゲーゼ美術館は枢機卿やローマ教皇も輩出したボルゲーゼ家が1600年代
初頭、つまりルネサンス後期に、夏の離宮として建てた宮殿の中にあります。宮殿
自体が見事なルネサンス芸術で、広大なボルゲーゼ公園の一角にあります。公
園は自然の景観を生かした英国風庭園ですが、ミュンヘンの英国風庭園が北
国の落葉樹に覆われていたのに対し、南国ローマの英国式庭園は松が中心で、
日本の松林あるいは皇居外苑を思わせます。ボルゲーゼ美術館は残念ながら
全館写真撮影禁止でした。

下のボルゲーゼ美術館オフィシャル・サイトをクリックすると、主な展示物がご覧に
なれます。英語サイトでは見られる展示物の写真が余り多くありません。イタリア
語サイトで見ることを、お奨めします。

http://www.galleriaborghese.it/

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